我が国では、近年において大きな社会情勢の変化が見られ、内外の宗教団体の状況も多様化しています。
文化庁の「平成26年度宗教法人等の運営に係る調査」では宗教法人の総数は、昭和 29年に約19.7万法人に急増していますが、その時期以外は変化が少なく、昭和30年以降はなだらかに増加し、近年は平成6年の約18.4万法人をピークに僅かながら減少傾向となっています。
昭和46年からの「設立」、「解散」件数の推移を見ると、「設立」件数は、昭和47年は年間415件ありましたが、その後多少の増減はあったものの減少傾向が続き、平成22年以降は年間100件未 満となっています。
「解散」件数は、平成8年までは200件を超えた年が昭和47年、平成8年だけであったが、平成9年~11年は急増して400件を超えています。その後、減少傾向が続き、200件前後で推移していましたが、平成25年は年間300件を超えました。昭和56年以降から最近まで、仏教系の信者数も8,000~9,000万人台を維持しています。
全ての宗派を合計すると、日本の総人口をはるかに上回ることになりますが、複数の宗教団体への重複所属などが一般的に見られ、宗教団体への帰属意識が薄い人々も「信者」に数えられている場合もあることなどが反映していると思われます。